コウモリといえば、誰も近づかないような薄暗い洞窟の中や洞穴などでしか見ることができないと思っている方が多いのではないでしょうか。ところが、上野公園や日比谷公園といった大都会の公園にも生息しているのです。その代りコウモリに関する予備知識を持ち合わせていないと、せっかくコウモリが生息する場所に行ってもすぐに見つけ出すことはできないかもしれませんね。ここではそんなコウモリの観察方法についてご紹介いたします。
コウモリの観察場所
洞窟や鍾乳洞・廃線のトンネルなど
コウモリは夜行性の習性を持つものが多いので、日本全国にある洞窟や鍾乳洞・廃線のトンネル・防空壕などに行くと、コウモリに出くわす確率が高くなります。またコウモリといえば、不気味なイメージを持っている人が多いというのが実情です。
そうしたコウモリに対するイメージに対して、実際には臆病な生き物なので近くまで行くと羽ばたいて逃げてしまうということもよくあります。そのためコウモリの生息に影響を与えない程度に観察することも大切です。
日本全国のコウモリ観察会に参加する
日本全国には北は北海道から南は沖縄まで広範囲に渡って、定期的にコウモリ観察会が開催されています。こうした観察会に参加すると、子供から大人まで幅広い年齢層の方が容易にコウモリに出会うことができます。しかしながらそうした観察会を利用せずに、一人で勝手にコウモリを観察しようとしても中々出会うことができない場合もあります。
あるいはコウモリが夜空を飛んでいるのだけれど、野鳥と勘違いしているという人もかなり多いのです。また洞窟や廃線トンネル・用水トンネルなど真っ暗な場所に生息しているために、悪路で足を踏み外して怪我をする可能性もあります。従って、なるべくならこうしたコウモリ観察会を利用することをお勧めします。
コウモリの観察グッズ
コウモリの超音波が聞こえる機械やコウモリ探知機
コウモリ観察会に参加すると、コウモリが発する超音波を人の耳でも聞こえるようにする機械を利用したり、コウモリ探知機を利用したりすることができます。おまけにこうした観察会では、ベテランのガイド役の人がコウモリを観察するためのノウハウを教えてくれたりもします。
そういう意味ではコウモリに興味はあるけれど、どこへ行けば観察できるのかが分からないといった方はどんどんと利用するとよろしいかと思います。
赤いフィルターを付けた懐中電灯
コウモリや夜行性の生き物なので、例えコウモリを見つけたとしても無暗に明るい強い光をあててはいけません。そんなコウモリを観察する際には、懐中電灯やスマホの電気に赤いフィルターを取り付けて観察することをお勧めします。
ただし洞窟などにいるコウモリは、休憩していることがほとんどです。そのため、なるべきなら光をあてて刺激をしないようにすることも大切です。またコウモリを写真に収めようとして、フラッシュ撮影をするのもあまりお勧めできません。何せコウモリのねぐらに入るだけでも、コウモリにとっては迷惑なことなのですからね。
コウモリの観察の楽しみ方
バットディテクターでコウモリの声を聞く
コウモリは、人の耳では聞くことのできない超音波を発する生き物です。そんなコウモリの声を聞くには、コウモリの声を検出することのできるバットディテクターを利用するのが一番です。
そんなバットディテクターは、通販でも購入することができます。その代り10万円以上もするような高価なものが多いので、手軽には利用することができません。そのため日本全国で開催されているコウモリ観察会に参加をすると、主催者が持参したバットディテクターで手軽にコウモリの声を聞くことができます。
コウモリの習性をガイドブックで学ぶ
コウモリは夜行性である上に、そう簡単には観察することができません。というよりもコウモリが身近なところでも飛んでいるのだけれど、野生の鳥と勘違いしているという人が多いというのも確かです。
そのためコウモリの習性を記載したガイドブックを購入して、実際にコウモリを観察する前に学んでおくということも大切です。そうすることでコウモリ観察会にあえて参加をしなくても、自分で自由にコウモリを観察することができるようになるかもしれませんね。
まとめ
コウモリといえば、我が家に住み着いているコウモリにつくづく迷惑をしているという人も中にはいらっしゃるでしょうね。そんな人はきっと、コウモリを見るのも嫌かもしれません。ところが純粋にコウモリの生態を知りたいという人は、一度コウモリ観察会に参加してみてはいかがでしょうか。